1)バジャン
サイババは、このカリユガの時代(正義が廃れ悪のはびこる時代において、最も早く意識を神性レベルにまで高める方法の一つとして、「常に神の御名を思うこと」を説かれています。この物質世界は過剰な刺激に満ちあふれており、神に心を集中し平安を得るのは難しくなっています。しかし、神の御名を繰り返すことによって神に集中することができるようになります。
この意味において、グループでバジャン(神を讃える歌)を歌うことは極めて有益です。バジャンの曲に含まれるメロディとリズムは、それ自体私たちの心を清め、環境を浄化します。さらに、歌詞に含まれる神の御名は、強力で肯定的なバイブレーションを生み出し、世界中に広がります。
また歌詞の内容は、歌う者や聞く者の心を動かすだけでなく、歌われている神々を悦ばせます。このように、バジャンは個人の霊性修行となるだけでなく、環境に調和を生みだし、それ自体が無私の奉仕となります。
サイババはバジャンについて次のように仰っています。
「帰依者が私の名を歌うところ、そこに私は必ずいます」
2)瞑想
心をコントロールして神を臆念する、もう一つの方法は瞑想です。サイババは瞑想の対象として、光明(ジョーティ)を用いることをすすめていらっしゃいます。光は変化することも朽ちることもありません。一本のろうそくに灯された光は、火を移していくことによって無数のろうそくに光を与えることができます。これは神の属性である無限性を象徴していると考えられます。
光明瞑想は動き回る心を鎮め、鎮まった心を神聖光輝へと進めるものです。
サイババは、光の瞑想を次のように指導なさっています。
「ランプやろうそくに火を灯します。慣れてきたらそのように想像するだけでよいでしょう。
楽な姿勢で座ります。頭・顔・ノド・首・肩……の順に意識を向けながら各部の緊張をほぐし、全身をリラックスさせます。
背筋をまっすぐに伸ばし、深くゆっくりと呼吸しながら、吸う息と吐く息に心を集中させます。
このようにして心身が整ったら、「オーム」を3回唱えます。 ガーヤトリー マントラを唱えるのもよいでしょう。
それから、ろうそくやランプの炎をまっすぐ見つめます。
目を閉じた後、その光を額から内部に導きなさい。この光により、あなたは浄められます。
光をハートに下ろしなさい。あなたのハートは蓮の花であり、光が近づくにつれ、その花弁が一枚また一枚と開いていきます。あらゆる想念が浄められ、悪い感情は追い出されます。いま、ハートに暗闇の留まる場所はなくなりました。
光はより大きく、より輝きを増して、身体の他の部分へと移動します。
光が手に移ると、もうその手は悪いことができなくなります。
光が足に移ると、その足は愛の道具となります。
光を足から上に導き、舌に持ってきなさい。
その舌は、正しいことだけを語ります。
光を目に移しなさい。目は善いものだけを見ます。
光を耳に移しなさい。耳は善いことだけを聞きます。
こうして、明るい、純粋な感覚のみを受け入れるようになります。
光は再び頭に戻り、頭が光で充たされます。悪い想念は逃げ出していきます。
光はますます輝きを増し、外に向かいます。両親、親戚、友人、あなたの愛する者たちが愛の光で充たされます。そして、敵や動物、植物、ありとあらゆる生き物、全世界が光で充たされます。
形あるものすべてのなかに、自分の中にあったその同じ光があります。
あなたは光の中にいます。光はあなたの中にあります。あなたは光です」
「しばらくその状態を楽しみ、そして光をハートに戻し、ずっとそこに保ちながら日常を送るようにしなさい。イエス、ブッダ、クリシュナ、ラーマ、サイババなど、自分の好きな形ある神を抱いてもよいでしょう。自分で選んだ神の姿はどこへ行っても炎の中心に据え、いつも共にいるようにしなさい。」
この瞑想は、朝と夕方の4時から8時の間に行うのがよいとされています。また、できれば毎日決まった、清浄な場所で行うようにします。
光明瞑想法を絶えず実践しているうちに、消すことのできない深い印象がハートにきざまれ、神と一体になるよう導かれます。
3)マントラ
マントラは、それを唱えることにより、人間が本来もっているエネルギーを活性化し、その人を霊的に向上させ、様々な障害から守ります。
数あるマントラのうちで、ガーヤトリー マントラは最高のマントラといわれています。ガーヤトリー マントラについてサイババは次のように仰っています。
「このガーヤトリー マントラは、人類最古の聖典ヴェーダにおさめられている普遍的な祈りの言葉です。このマントラには無限の可能性があります。これは強く響き渡る祈りの言葉です。このマントラは、はかり知れない力をもちます。その力は実に素晴らしいものです。なぜなら、このマントラを司る神格が太陽であるからです。ガーヤトリー マントラを規則的に、そして信念をもって唱える人は、
●ガーヤトリー
ガーヤトリー マントラによりあらゆる病が癒されます。
ガーヤトリー マントラによりあらゆる不幸が避けられます。
ガーヤトリー マントラによりあらゆる望みがかなえられます」
ガーヤトリー マントラは次のように唱えます。
オーム OM ブール ブヴァッ スヴァハ BHUR BHUVA SVAHA タット サヴィトゥル ヴァレーンニャム TAT SAVITUR VARENYAM バルゴー デーヴァッスヤ ディーマヒ BHARGO DEVASYA DHEEMAHI ディヨー ヨー ナッ プラチョーダヤート DHIYO YONAH PRACHODAYAT
ガーヤトリー マントラは様々に訳すことができますが、その一例は以下のようになります。
オーム(OM)
物質界(Bhur)、アストラル界(Bhuva)、天界(Svaha)の存在の源(Savitur)、
その崇敬されるべき(Varenyam)至高の存在(Devasya)の霊的光輝
(Bhargo)を私たちは瞑想します(Dheemahi)。
どうか至高の神性存在(Tat)が、(私たちが至高の真理をつかむために)
その(Yo)私たちの(Nah)理性(Dhiyo)を啓蒙してくださいますように(Prachodayat)。
スワミが唱えるガーヤトリー マントラ 1回 3回 (MP3 Files)
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