永遠の御者・・・彼は生き続ける・・・

       

J.ギーター レッディー博士


 私のグル(師)であり、神であり、スワミである、バガヴァン シュリ シュリ シュリ サティヤ サイ ババ様に、謹んで敬虔なお祈りを捧げます。神は、大勢のリシ(聖仙)やムニ(聖賢)たちの祈りとタパス(苦行)に応え、美しい人間の姿をとって地上に降臨なさいました。

スワミは不死であり永遠である

 スワミの信仰仲間の内にいて、スワミを見て、スワミの御言葉を聞いて、スワミにご奉仕するという祝福を受けた私たちは、この世界で最も幸運な人々です。私たちはスワミから、ダルシャン、スパルシャン、サンバーシャン(見ること、触れること、会話すること)という類まれな恩寵を授かりました。実際、私たちは神と共に暮らしていたのです! 私たちの神であり、主であるお方は、85年間もこの地上を歩いてくださいました。人里離れたプッタパルティ村の質素なご家庭にお生まれになり、ご降誕の時からその神性を示していらっしゃいました。

 チットラーヴァティー河の土手のあらゆる砂粒が、プッタパルティの大地の隅々までが、主なる神の何千もの足跡をとどめました。あらゆる場所はスワミの神聖な振動を響き渡らせ、神のご臨在を感じさせてくれました。肉体だけは脱ぎ捨てられましたが、スワミは不死であり永遠です。無形の神が有形の姿をまとわれたのは、ひとえにその愛と慈悲ゆえでした。そうすれば、私たちが神を見て、神を礼拝するようになるからです。スワミの御姿はこの上なく魅力的で、愛らしく、素晴らしい御姿でした。スワミの微笑みは、まるで一千の太陽の輝きのようでした。

 スワミは無条件の愛の力を携えて、わかり易い方法で、私たちに人間的価値である、真理、正義、平安、愛、非暴力の意味を教えてくださいました。スワミは、『バガヴァッド ギーター』『コーラン』『聖書』の御教えを二行に要約してくださいました。

 「Love All Serve All − すべてを愛し、すべてに奉仕しなさい」
 「Help Ever Hurt Never − 常に助け、決して傷つけてはなりません」

 スワミはご自分の説かれた通りに生きられ、「私の人生が私のメッセージです」とおっしゃいました。

社会奉仕、教育、医療の理想

 スワミは、渇いた喉を潤す「恵みの水」プロジェクトによって、アナンタプール地区の人々に救いの手を差し伸べられました。このプロジェクトは、続いてメダク地区、マハーブブナガール地区、東西ゴーダーヴァリー地区、州境を越えてチェンナイ市(タミル ナードゥ州)にまで及びました。

 スワミは、高等教育の水準を備えた無料の学校や大学を設立なさいました。スワミが創設なさったシュリ サティヤ サイ大学は、インド教育制度の至宝と呼ばれています。

 スワミの医療プログラムは比類なきものです。世界中のどこを探してみても、プッタパルティやホワイトフィールドにある総合病院や高度専門病院のような無料の医療機関を見つけることはできません。

 スワミはこの国の政府と大富豪たちに、後に続くべき輝かしいお手本を示してくださったのです。

内なる変容という奇跡

 私たちのスワミは、世界中の人々を惹きつけました。スワミは一度だけ例外を除いて外国を訪問なさったことはありませんが、世界中のあらゆる信仰を持つ人々が、スワミを…主なる神を一目見ようとプッタパルティへやって来ました。オレンジ色のローブを身にまとい、王冠を戴いたような黒髪のスワミは、荘厳に見えました。スワミの目から溢れる愛は、千人の母親の愛でした。スワミの愛と慈悲は、世界中の無数の帰依者たちの人生に触れました。スワミは思いやりと分かち合いを教えてくださいました。同胞に奉仕することを教えてくださいました。とりわけ、無条件に愛することを教えてくださいました。私たちは皆、スワミが多くの奇跡を起こされたのを見てきましたが、最大の奇跡とは、スワミが私たちにもたらされた内なる変容でした。
 神はおっしゃいました。
 「私に一歩近づきなさい、そうすれば私はあなたに十歩近づきましょう」
 私たちが完全に身を委ね、帰依と信仰のすべてを神の蓮華の御足に捧げるなら、スワミは間違いなく私たちの人生を引き受けてくださいます。そうすれば、私たちはあらゆる心配事をスワミにお任せすることができるのです。
 「困難は、流れゆく雲のように来ては去るものです」
 「起こることは何であれ、自分にとって良いことであると考えなさい」
 と、スワミはおっしゃっています。

 自らのハートを神の寺院にせよ

 私たちの困難のうちで、スワミが引き受けてくださらなかったものが幾つあるでしょうか? スワミは私たちのあらゆる病気と情緒面の問題を引き受けてくださり、ご自分の肉体が苦しみを受けることをお許しになりました。私はいつも感じていました。スワミは私たちの病気を癒すために、毎日ご自分を十字架にかけていらっしゃるのだと。だからこそ地上での最後の日々には全身を病まれ、あらゆる臓器を患われていたと思うのです。アヴァター(神の化身)としての最期に臨んだ時でさえ、スワミには一瞬にして肉体を離れることが可能でした。けれども、スワミは私たちが避けられないもの〔スワミの肉体の死〕を受け入れることができるよう、細々と生きながらえてくださったのです。 これが、私たちの慈悲深い、愛に溢れたスワミなのです。
 スワミは多くの御講話の中で、
 「私はあなた方のフルダヤ ヴァースィー(心の内に宿る者)です」とおっしゃっています。決してスワミが私たちから離れられないように、私たちは自分のハートの中に寺院を建て、そこにスワミを祀らなければなりません。私たちにはアヴァターと共に生きてきた素晴らしい体験があります。スワミを信じている人たちは、今後もずっとその信仰を持ち続けることでしょう。神は決して後継者を指名なさいません。なぜなら、神の帰依者たちこそが、真の後継者だからです。スワミの使命を遂行していく責任は、私たちの肩にかかっています。スワミがおっしゃるように、「奉仕する手は祈る唇よりも尊い」のです。

 最愛のバガヴァンに捧げる真の贈り物は、自分の人生を神のメッセージにすることです。私たちはスワミのかがり火を運ぶ人々です。これほど愛に満ちたパリプールナ アヴァター〔完璧な神の化身〕は二度と降臨なさらないでしょう。スワミのご降臨は、この時代の実に驚くべき現象でした。生きている神様と共に同時代を生きることができた私たちは、本当に幸運です。他に何が必要でしょうか? サイの御旗を高く掲げ続けましょう。あの美しい御姿は二度と見られないかもしれません。けれども、優しい微風がそよぐとき、雨粒が空から降り注ぐとき、太陽の光が明るく輝くとき、私たちはそこにスワミの一触れ(タッチ)を感じることができます。

 今、私たちは霊的にスワミを感じ取り、周囲のすべてのものの中にスワミを見るよう、自分自身を高めなくてはなりません。私たちはスワミの火花です。スワミは私たちの中にいらっしゃり、私たちはスワミの中にいます。分離はありません。私たちはスワミの中に生きており、スワミは私たちの中に生きていらっしゃるのです。スワミは私たちの中に、私たちの周りに、私たちの下に、私たちの上にいらっしゃる…私たちの誠実な伴侶、バガヴァン シュリ サティヤ サイ ババです。バガヴァンの聖なる蓮華の御足に頭を垂れましょう。私たちを祝福してくださるよう、常に共にいてくださるよう、お祈りしましょう。スワミは私たちの「フルダヤ ヴァースィー」です。私たちのハートの寺院の中で、スワミは今も、生きていらっしゃるのです。

出典:『サナータナ サーラティ』2011年11月特集号




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