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2019年11月4日 台風災害支援セヴァ

11月4日(月) 

台風19号により被害のあった、埼玉県東松山市での災害支援セヴァの報告です。この日は東松山市のボランティアセンターに午前9時に集合し、参加者登録を済ませた後、ボランティアを行う場所への振り分けが行われました。

振り分けられた場所は農家の一軒家で、住居内や物置が浸水し、その汚泥の掻き出しと使えなくなった家具の運搬が中心となりました。入居者の話によると、台風当日は家族で2階に避難していたようで、水が引いた後ボランティアが入った初日は庭も汚泥で埋まっており、それこそ50人かがりで掻き出しを行い、それでようやく家屋の方にも手が付けられる状況になったということでした。物置の柱に浸水した高さを示す跡があり、ちょっと見ただけでは分からない被害の大きさが感じられました。

参加した7人は、まず物置や屋内の家具を運び出し、その後手分けして、家の前の通りや屋内の泥をスコップで掻き出して近くに空き地まで捨てに聞く作業を繰り返しました。すでに台風から2週間以上が過ぎており、庭の泥には草が生えている状況でもありました。埋まった泥は庭の庭石をほとんど覆い隠しており、針金等で庭石の位置を探るなどして作業を進めました、また植木の回りの汚泥も丁寧に払い取るなど丁寧に作業を進めました。

慣れていない力仕事で次第に体力が失われ、持っているスコップに力が伝わらない状況もありましたが、途中で昼食をとり談笑するとすぐに新たな力が湧いてきました。何よりこれもスワミが私たちに与えたセヴァの機会という想いが、私たちの体を動かしていたようにも思いました。小さな植木周りの泥を取り除かれたのを見ると、「こんなに綺麗だったのか!」と思うこともあり、植木がまた生命を取り戻したようにも感じました。

作業が一段落した後、午後2時にボランティアセンターに戻り現地の状況を報告した後、解散となりました。終わった後にはまるでバジャン会が終わった後のような、内面の平安を感じました。スワミは「感覚的な喜びは一時的だが、セヴァの喜びは一生残る」と仰っています。私たちにとってこのセヴァはそれを体験するよい機会になりました。

まだまだ台風19号の爪痕は各地に残っており、セヴァの機会が多いことと思います。是非今後も支援物資や炊き出しのセヴァの機会も含めて、台風の被害に苦しんでいる方に対して、祈りと共にスワミの愛を届けたいと思います。サイラム。

2019年11月04日

2019年10月14日 台風直後の定例活動

10月14日(月) 

台風19号通過の翌日となったこの日の活動は、会場までの通り道も、浸水で通行止めになっていたところも多かったようで、少人数での活動となりました。避難所で一夜を過ごした方もおられ、ヴェーダチャンティングの後、台風の前後どう過ごしたか、また前月開催された全国サーダナキャンプの感想等、座談会という雰囲気で前半は進みました。

冒頭の唱えたヴェーダは「シヴォーパーサナ マントラ」と「マントラ プシパム」でした。この日は満月だったということと、月曜日でシヴァの日(インドで礼拝する神様が曜日で決まっている)ということから、ヴェーダを決めましたが、特にマントラプシパムは五大元素(空・風・火・水・地)のうちの「水」とその他の元素や天体についての原因と結果に関わる事が謳われていることから、台風(水)の被害に遭った事と関連してこのヴェーダの意味を深く考えることになりました。その昔、アメリカ人の帰依者の夢にスワミが出てきたことがあり、その中でマントラプシパムの意味を明らかにされたことがあったそうです。スワミは「愛は命の水です。神は愛です。愛は神です。」とおっしゃいます。台風が上陸する前日サイガーヤトリーを108回唱えたという方からは「当日は仕事だったが、台風で大雨が地元に降っているときでもマントラの効果か平安を保てた」と話されていました。また別の参加者からは「避難所で夜、子供と一緒にラグビーのワールドカップを見ていた、日本が勝ったことで盛り上がったが、台風で意気消沈していたことを考えると、やはり永続的な幸せではないと感じた」と話されていたのも印象的でした。神様は台風という形をとって、私たちに何を教えたかったのでしょうか?

全国サーダナキャンプを振り返り、バジャンのリードで全国大会という広い会場で自分の声が聞こえず思い通りに歌えなかったという反省がありました。定例会の後半は主にバジャン練習が行われ、これまで歌ってきたバジャンやツインリードでの声の合わせ方を重点的に練習しました。ヒンディーバジャンはガマカという音の曲線があります。どうしても音が直線的になってしまうところを甘く歌うために、マンディールでの音源を確認して練習しました。また来月にはグローバルアカンダバジャンがあるということで、それに向けての練習も行いました。

台風の被害の中、このようなサットサングの機会の恵まれていること自体がスワミの恩寵のように感じられました。「祈りやヴェーダ、バジャンはその神聖な波動が環境浄化にもなるが、災害が起きた後はやはりセヴァで目に見える形で社会奉仕を」という声もあり、埼玉センターとして災害支援セヴァを検討することになりました。ここのところ行われていなかった埼玉センターでのセヴァ等、新たな活動の方向性も見いだせた一日となり、最後に障害を取り除くガネーシャ神のヴェーダ「ガナパティアタルヴァシールシャム」とバジャン5曲、アーラティが捧げられこの日の活動は締めくくられました。

2019年10月14日

2019年9月16日 定例活動

9月16日(月)

全国サーダナキャンプを間近に控えたこの日の定例活動はまず、キャンプで埼玉が担当予定のヴェーダの吟唱から始まりました。これまで学習してきたヴェーダをセンター活動で皆が声を合わせて唱えるとヴェーダの音が力強く感じられ、バジャンと共にその神聖なヴァイブレーションの余韻に浸りながら帰路につくこともしばしばあります。

スタディーサークルのテーマは、「至福(アーナンダ)」でした。参加者からは子供が誕生日の時に「初めての誕生日プレゼントはこの体なんだね!」と話してきたことが印象的だったという話がありました。物質的なモノや情報に左右されて生きている現代社会で、私たちは内なる神性を体験するためにこの体があるということに感謝しなければいけないと思いました。また世俗的な事にはほとんど興味がなく、周りの人からそういった話題を振られたときにきれいな対処が出来ないという悩みを抱えている方もおられ、霊的探求をしている私たちが軸にしている「神」という概念をどう周りに説明したら良いかという話や、サイセンターに通い出してから、何もないことこそが「至福」の状態であるように思えるようになった。そして今後、自分に起こることはすベて良いこととして捉え、スワミに感謝してそれを受け入れたいという話もありました。

ヴェーダクラブで練習したヴェーダは、ニーラー女神を讃える「ニーラースークタム」でした。出だしの「ニーラー」の「ラ」が他のヴェーダでは出て来ない「ラ」だったり、「ル」も何種類も出てくるので一行一行、丁寧に繰り返し練習しました。テキストだと2ページほどの短いヴェーダですが、練習すると改めて難しいと思いました。

バジャン練習ではいつものよう歌い出しの音やリズムに気をつけて練習しました。ヒンディーバジャンのツインリードの練習にも力が入りました。これまで歌ってきたバジャンでも練習をすればするほど新たな発見があり、その度にバジャン練習の大切さを再認識させられますが、この日も新たなラーガ(メロディー)の発見やリズムの崩しやすいところを重点的に練習したり、楽器の練習の進み具合を見たり、個々人のテーマに沿った練習が出来ました。

この日習ったヴェーダとバジャン6曲、アーラティがささげられ、10人の参加者とサーダナキャンプへの思いを一つにしてこの日の定例活動は締めくくられました。

2019年09月16日

2019年8月24日クリシュナ ジャンマシュタミー特別プログラム

8月24日(土) クリシュナ ジャンマシュタミー特別プログラムを開催しました。

冒頭のヴェーダチャンティングでは、サルヴァデーヴァターガーヤトリーとマントラプシパムをスワスティ(2組に分かれて交互に唱える方法)で、その後、ナーラーヤナウパニシャッドを唱えました。スワスティは一行の最後を次の行に被せるような形で唱えるので、唱え慣れているヴェーダでもお互いのリズムを合わせるのが難しく、ヴェーダの違った側面を体験することが出来ます。

ウェーダクラブではヴィシュヌ神のガーヤトリーマントラを唱えました。その中でガーヤトリーマントラの韻律についての説明がありました。8音節を3つ重ねた24音節からなるガーヤトリーマントラを実際に24音節あるかどうか参加者全員が指を折りながら数えました。またジャパマラを使わず、指の節を使ってマントラの回数を数える方法にも意見が交わされました。

スタディーサークルは「信愛(バクティ)」をテーマに行いました。その中で、今年の記念祭の時にダルマヴァーヒ二ーのワークショップで紹介されたバガヴァットギーターの12章の意味を知り、あるときそれを思いだしスワミの喜ぶことを考えて行動したら突然、自分の内面から湧き出るようなスワミの愛を感じたという体験や、スワミに出会った頃の情熱が今はないような気がするのでそれを取り戻したい。情熱こそが信愛なのだと思うという話もありました。また以前はセンターの活動と日常の仕事とを切り分けて行っていたが、センター活動の力は大きく日常の仕事の中でも思わぬ力が発揮されることがあるなどと、テーマを越えて様々なことに話が及びました。また信愛する人という意味である「バクタ」とは神を正しく認識する人のことをいうなど、サンスクリット語の意味の解釈などにも学びが深まりました。

 その後、ゲストのSSIOJ副世話人からスピーチをいただきました。その中で昔、東京センターでのクリシュナ ジャンマシュタミーの時、バジャンの最中に祭壇にあった花がゆっくりと揺れており、花が揺れている間は「神様がいらしているのだから終わるわけにはいかない」と延々何時間もバジャン会が続いたという思い出や、サイセンターの活動に参加して数年も経っていなかった頃、ブッタパルティにて開催された世話役ミーティングに参加した時、参加者の皆が歓喜のままにバジャンを歌い、その後、スワミが直接「今の感じを忘れないように」とおっしゃったという貴重な体験を聞く事が出来ました。

バジャンの前に役員交代式が行われ、世話人が交代しました。他地域のセンターの方や子供たちも多く参加して捧げられた9曲のバジャンは、埼玉センターの新たな門出にふさわしい、至福に満ちあふれたものになりました。

2019年08月24日

2019年6月1日バジャン練習チェックシート

五月に開催したバジャン・楽器練習ワークショップを機会に、埼玉センターのホームページにタンバリン練習動画とバジャン練習チェックシートをアップしました。この日には、実際にバジャン練習チェックシートを使って練習をしました。

まず、センターでバジャンを練習するために、事前に何を準備・練習しておけばよいのでしょうか。シートの曲情報を書く欄には、バジャンの番号や歌われている神様の御名、音源の最初の音と調、最低の音と最高の音とその広さなどの項目があります。みんなで調べるとすぐに記入することができました。一曲目のバジャンの音域は五音だったのに、二曲目のバジャンの音域は一オクターブと三音でした。自分に合った音域のバジャンを選ぶ大切さが、数字から理解できました。

また、練習チェックシートには次の五段階の事前練習のチェック欄があります。それは、「①歌詞を覚える ②各行の繰り返しの回数をメモする ③音源のリードでコーラスを歌う ④音源と一緒にリードを歌う ⑤音源なしでメロディを正確に歌う」です。

①から④までの練習をして、大丈夫だと思ってセンターで歌ってみたら、全く音が取れなくて大失敗をしてしまったという体験談が聞かれました。音源と一緒にスムーズに歌えても、音源がないとメロディの微妙な部分が分かっていなかったことに気づくことがあります。⑤の練習を繰り返しすることで、楽器がなくても最初の音を迷わなくなり、自信もつきます。そうして初めてセンターでバジャン練習に臨むと、よい練習ができるのではないでしょうか。

では、ここから始まる百回の練習は、何を目標にして行えばよいのでしょうか。指導してくれる方がいれば、スムーズに練習できるかもしれませんが、地方のセンターグループでは、そのような方がいないことも多くあります。そこで三つの視点で自己評価をしてみます。それは、ラーガ(メロディ)、ターラ(リズム)、バーヴァ(思い)です。難しいメロディの部分は、ラジオサイの「バジャンチューター」のようにゆっくりと、リズムがない状態で歌うことで確認することができます。そしてターラは、一行目の歌い出しからリードがリズムを刻むことができたかを意識します。最後に、バジャンを歌う人の思いの深さ、共に歌う人たちが神への思いを深めることができたかなどの視点で振り返ります。その日に練習した音の高さと調を記録して、次回の練習の時にハーモニウムの人に伝えることができれば、毎回ゼロからではなく前回からの続きを練習することができます。マイバジャンブックに記録していれば、いつでもどこでもこの高さの情報を伝えて練習をすることができます。

今回の定例活動ではこのように練習をしてみて、今まで繰り返し練習してきたバジャンが、さらに深まったことを実感できました。バジャン練習そのものが、神への礼拝になることを祈って、これからも練習会をスワミに捧げます。サイラム

2019年06月01日

2019年5月4日(祝)第4回バジャン・楽器 練習ワークショップ

2019年5月4日(祝)10連休のゴールデンウイークに、バジャン・楽器 練習ワークショップを開催しました。2016年から毎年開催することができ第四回目を迎えました。ゲストは昨年に続き、サイ大学の学生で日本に帰国中の方に来ていただきました。彼は現在、ブリンダーヴァンのマンディールのバジャングループに所属して、バジャンを捧げているとのことです。関東地域だけでなく、関西の帰依者の方まで、多くの方々が参加されました。

テーマは、ターラとユニティ(リズムと一体性)でした。楽器練習はタンバリンをメインに行いましたが、ターラムやドーラクに挑戦した方もおられ、タブラを普段から習っている子どももいました。普段のバジャンでは見ることはあまりできないゲストの方のタンバリンやターラム、ハーモニウムの演奏を見ながら、四曲のバジャンを歌いました。演奏がよく聞こえるように楽器を少なくしていましたが、躍るような手から生み出されるターラ(リズム)で、バジャンは力強くなりました。その後、グループに分かれて練習したり、初歩のリズムからスモールステップで徐々に複雑になっていくたたき方を教わりながら、バジャンに合わせて演奏したりしました。今回初めて参加した方もいましたが、今まで練習をしてきた人といっしょに練習をすると、驚くほど速く同じように演奏することができるようになる場面が見られました。ヴェーダ学習でも、練習をしてきた人たちと一緒に学ぶと学習がとても速くなるのと同じだと感じました。サットサングの素晴らしさ、そして毎年開催をしてきたことが積み重っていることを実感することができ、感謝で胸がいっぱいでした。

昼食中にもいろいろな話を聞くことができ、積極的に楽器練習をしている方もいました。午後は、再びゲストの方の演奏を見ながらバジャンを四曲歌いました。練習した後にお手本の演奏を見られることは、本当に学ぶことが多く、またバジャン自体が素晴らしい体験となりました。その後、関西から参加されていた方三名に、関西でのバジャンの様子や、神戸センターのバジャンレッスンの様子、日本語バジャンでよく歌われる「おおサイ」が生まれた時のエピソードを作曲した方から伺いました。

そしてゲストスピーチでは、まずテーマのターラとユニティ(リズムと一体性)について分かりやすく実演を交えて説明してくれました。バジャンの三つの要素であるラーガ(メロディ)、ターラ(リズム)、バーヴァ(思い)の説明に加えてターラの重要性を話され、ターラが整うことでバーヴァも高まり、神への愛(バクティ)も大きくなるという言葉がありました。そしてターラは、打楽器だけにあるものではなく、他の様々な楽器や歌の中にもある大事な要素であるという言葉が印象的でした。タンバリンなどの打楽器の練習を通してターラを学ぶことができ、それがバジャン全体の一体性につながっていくという目標をもつことができました。また、インドと日本のバジャンを比較した時に気づくこととして、コーラスの声の大きさがあげられ、バジャンは参加者全員が神様とつながる時間であり、リードの人だけではなく、一人ひとりの参加者がコーラスを熱意と共に大きな声で歌うことが大切だと話がありました。リードをするために一曲を百回練習することの大切さを繰り返し聞いたり意識したりしていましたが、バジャンの意義とコーラスとして歌うことの価値、バジャン全体の一体性という視点から考えることができ、大きな気づきとなりました。神様の御名を心から大きな声で呼ぶことで、神様とつながることができるということを意識して、最後のバジャン九曲を捧げようと、皆で目標を共有しました。最後のバジャンでは、Bro.友はハーモニウムを弾いていましたが、高らかに心から神の御名を呼ぶ歌声が、会場に響いていました。そしてハーモニウムの音を通して、ラーガとターラとバーヴァが全体に広がっていく様子を実感することができました。

今回は開催直前に、数年前から計画していたタンバリンの動画を作成することができました。タンバリンの練習カードと項目に対応した二十二の動画集を埼玉センターのホームページにアップして、事前に練習してからワークショップに参加できるようにしました。また、当日のゲストの方の演奏の動画は何度も見返したい資料であり、楽器を練習している方々と共有したいと感じています。ゲストの方、多くの方々と共に学ぶことができた機会に感謝申し上げます。

 

2019年05月06日

2019年3月9日埼玉センター十七周年記念祭

SSIOJ副世話人の方をゲストに迎え、26名の参加者と共にいつもより大きな会場で記念祭を開催しました。テーマは、「生きる道」ダルマヴァーヒニーで、バジャンの後にワークショップを行いました。

司会者二名が会話形式でテンポよくかけあいをしながら進行しました。これは、ラジオサイでサイの学生が進行していたラジオサットサングという番組を参考にしたものでした。台本もこの番組をベースにして、ダルマヴァーヒニーの御言葉を追加していきました。活発なスタディーサークルを聞いているようなイメージです。

一つ目のワークは「人生におけるジレンマ」でした。バガヴァッドギーターのあらすじがスライドで紹介された後、アルジュナが「戦うべきか、戦わないべきか」のジレンマに陥り、クリシュナがアートマダルマについて教えを述べる場面を朗読劇で演じました。その後、参加者はワークシートに自分の人生のジレンマについて書きました。

二つ目のワークの資料は、バガヴァッドギーター12章です。この章ではクリシュナが、アートマダルマを実践するために必要な性質と、神に愛されている人とはどんな人かを繰り返し述べます。参加者はこの答えを予想してワークシートにたくさん書き、みんなで発表し合いました。答えは、以前にサイユースが作成したバガヴァッドギーター12章とそれについてのスワミの御言葉集から紹介しました。たくさんある中から少し紹介すると、「興奮や怒り、恐れや不安から解放されている人、敵と味方に対して同じ心で、名誉と不名誉に対しても同じ心で、非難と賞賛を同一視し、何にでも満足し、安定した心を持っている人、神への愛に満ちている人」などでした。

次はワークショップの一部としてヴェーダクラスを行いました。練習したのは、バガヴァッドギーターの12章20節です。サイセンターではフードマントラとして、バガヴァッドギーターの一節を唱えることが多いですが、他の節を唱えることはあまりありませんでした。ヴェーダテキストと同じ形式のテキストを使いながら練習しました。この節についてのスワミの詳しい解説文があったため、直訳だけでなく深い意味を感じながら練習することができました。この節のキーワードは、「ダルミャームルタム・不滅のダルマ」でした。

次は、人生の困難に対してどのように立ち向かえばよいのかをテーマにした朗読劇「郵便局長と息子」でした。この話はスワミの御講話から作られたもので、テーマは純粋な祈りでした。難しいアートマダルマを学んだ後に、最もシンプルで力強く、具体的な方法を学ぶことができました。

最後に、今まで学んだことのまとめのスタディーサークルを、「人生の困難・ジレンマとダルマ」について行いました。活発なスタディーサークルは、それぞれの発表の後に前の話につながる言葉が飛び交い、テーマについて多面的に学ぶことができます。順番に発表するのではなく、たくさんの方々の意見を聞くことができました。司会のかけ合いの中では、何度もキーワードの「アートマダルマ」が出てきました。一人で本を読むだけでは難しい内容も、いろいろなワーク、劇、マントラの練習を通じて最後にスタディーサークルで話し合ったことで、理解を深めることができました。資料は埼玉センターの会員ホームページやメールマガジンで共有したいと思います。埼玉センターのホームページから、どなたでも登録できますのでぜひご覧ください。

サティヤダルマを離れて追求されるアーチャーラダルマ(振る舞いに関するダルマ)と、アーチャーラダルマから離れてしまったサティヤダルマは、どちらも実を結ばずに終わります。その二つは解くことができないほど互いに絡み合っており、そのようなものとして扱うべきです。
「生きる道 ダルマヴァーヒニー P22」

その後、SSIOJ副会長のゲストスピーチをいただきました。1999年のインドブッダプールニマーで、スワミのパダナマスカールをいただける特別なダルシャンに参加した時のことです。あと数メールで自分の番がやってくるという場面で、ある思いが突然わいてきたそうです。それは、自分が担当していた、ビデオカメラマンの後ろに立って撮影のサポートをするというセヴァです。この時はそのセヴァをすることにはなっていなかったのですが、カメラマンの姿を見てサポートをしなければと思い、体が動いてしまったのだそうです。パダナマスカールの順番が来る直前で席を立ってしまったその人のことを、まわりの人は驚きとともに不思議に思いました。しかし、本人はそのセヴァが自分が行うべきダルマだと感じていたのです。結局、パダナマスカールのチャンスは逃してしまいました。しかし、後になってこの方は驚くべきことを聞きます。この方がダルシャンラインからカメラマンの所へ行ってしまった瞬間、スワミは立ち止まってその方を愛おしそうに優しくずっと見つめていたというのです。神だけがすべてを知っています。神だけが私たちのことを、すべて理解してくださっているのです。

ヴェーダクラブで練習したバガヴァッドギーター12章20節の訳です。

以上述べた、この不滅に至るダルマの道を尊び、唯一究極の目標として私を信頼し、一心に私と結びついている者たち、彼らは私にとってこの上なく愛おしい。

2019年03月09日

2019/2/16ワークショップ「生きる道 ダルマヴァーヒニー」の準備

2019年2月16日(土)

三月の記念祭のワークショップに向けて、スワミが書いた本「生きる道 ダルマヴァーヒニー」の学習会を行いました。

前回まで、ダルマに関するエピソードや御言葉を調べながら、「アートマダルマ」「身体と心と魂」「真理とは」という三つのキーワードについて、学びを深めてきました。ダルマに集中して生活し、日々の出来事からダルマを意識していると、その時間自体が霊性修行になります。

参加者からは「母にガーヤトリーマントラを教えたら苦しい場面でそれを唱えて救われたという話を聞き、スワミが自分の体を使って母にマントラを教えたのではないか? そして一緒にマントラの練習を定期的に行うことが親孝行になっていて自分のダルマなのだと思う。」「インタビューでスワミに直接声をかけられ、その後の人生で辛いことがあってもそれはスワミがダルマの道を歩むために与えてくれたものであると感じ、心の支えになっている。」「たとえ相手から攻撃されたり、その人がやるべき仕事を自分に押しつけられたりしてもそれは神様からの贈り物として受け入れる」などの意見が聞かれました。

人生には大事な場面で二者選択を迫られたり、ジレンマに陥ったりすることがあります。特にスワミのおっしゃっている「アートマダルマ」はとても深遠で難しいテーマです。学習会ではこのことを実感しながらも、このカリユガを生きる私たちにとって大切なものが、ダルマという言葉のなかに含有されているように感じました。

学習会のあとにバジャン5曲、アーラティーを捧げて定例会は終了しました。定例活動のほとんどの時間をダルマを掘り下げることに集中して多くの学びを得ることができ、記念祭に向けての気持ちが大きく高まったことを実感しました。

2019年02月16日

2019/1/5ワークショップ「生きる道 ダルマヴァーヒニー」の準備

2019年1月5日(土)

3月の記念祭で捧げる予定の特別ワークショップのテーマを、スワミご自身が書かれた本「生きる道 ダルマヴァーヒニー」に決めました。当初は本の要点を抜き出して分かりやすくまとめる作業をしていましたが、途中で考え方が変わってきました。帰依者向けにスワミの御教えの要点を発表するのではなく、帰依者だけでないすべての人にとって共通の問いかけから始めました。

「毎日、何をして、何を考え、何を幸せに思っていますか?」という質問に対して、現代社会の中であらゆる年代、性別、職業の人々が、さまざまな苦難の中、幸せを求めて考え、行動していることが分かります。そこから導き出されたのは、「どうすれば、幸せになれるのかを知りたい」というすべての人に共通の願いでした。それに対する答えの一つが「ダルマ」です。ダルマについて、さまざまな意見が交わされました。

スワミに出会って最も人生が大きく変わったのは、ダルマという価値を知り、生きる意味を知り、すべての行いの結果は自分に返って来るカルマの法則を知り、何を守って生きていけばよいのかが分かったこと。五大価値のすべてが人類にとって意義深い価値であるが、今の日本と世界にとって「ダルマ」という価値は、最も必要とされている価値ではないか。「知っているけどできない」ではなく、「まったくその価値観が見失われている」ものがダルマであり、ダルマを知ることで人生が大きく変わる。環境、政治、経済、ビジネス、学校、地域、家庭、食文化、娯楽など、あらゆる分野においてダルマよりも目先の損得が優先され、みんなの幸せを脅かすものが当たり前のように存在している。人生の迷いがなくなり、やるべきことがはっきりすると、たとえ大変になってもよかったと思えた。インタビュールームでスワミから受けた指示は自分が望んでいた内容ではなかったが、現在の自分のダルマとなっているなどの意見が聞かれました。

バジャン練習では、リードの練習に加えて、タンバリンのアクセントの場所や楽器を同時に止めるところも練習しました。サルヴァ ダルマ プラールタナーをあらためて練習することができ、アートマリンガというリズムが難しい箇所を注意して歌いました。また、アーラティの回し方について、サイの学生の方から以前教わった方法を練習しました。バジャンのキーを確認してメモを取りながら練習することが定着して、リードの音域やコーラスの音域に合わせて歌うことができるようになっています。

バジャン後の御言葉では、「スワミの財産は学生たちです」という言葉が紹介されました。サイの学生はインドから世界中に広がり、世界を変えています。日本各地でサイの学生の方々とのサットサングに参加したことがある人は、その大きな影響を体験したことと思います。一方で「サイの学生」とは、インドのサイ大学の卒業生だけでなく、サイの御教えを学び実践するすべての国の人であるということも繰り返し言われてきました。この広い意味でのサイの学生が、家庭や学校や会社や地域において周りに大きなよい影響を広めることができる存在になるべきです。社会のみんなが幸せになるための答えが、スワミの御教えにあるのです。スワミの御教えによって自分がまず幸せになり、次にまわりの人たちに幸せと愛を拡大していきたいです。今回企画しているワークショップは、愛と幸せを拡大するために大きな助けとなるものを目指して、劇や歌、スタディーサークルを合わせて企画しています。私たちが、スワミのメッセンジャーとなることができますように。サイラム。

2019年01月05日
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