Special Talk  
 

コダイカナルでの逸話
サティアム シヴァム スンダラム(真善美)Part2

ワールドスペース「サイ・グローバル・ハーモニー」 2002年6月16日放送

 
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※これに先立ち、学生によるスワミへの質疑応答とマンドリン スリニヴァス氏によるコンサートが行なわれました。

コダイカナルでの話題が続いていますが、終わりに、神の親密さと慈愛という面 を強調するためにここで手短にいくつかの逸話をお話します。

 ある時、コダイカナルでババ様は男子生徒の一人に「君はスワミに感謝しているかい?」とお尋ねになりました。その男子生徒は当然「はい、スワミ。」と答えました。スワミは続けました。「君はスワミのためなら何でもするかい?」「もちろんです、スワミ。」と男子生徒は答えました。するとスワミは仰いました。「よし、良い子だ。じゃ、今すぐあそこのベランダへ行ってそこから飛び降りなさい。」男子生徒はすっかり面 喰い、恐る恐る聞きました。「今、ですか、スワミ?」「そうだ、今だ。」スワミは答えられました。男子生徒は全く途方にくれてしまいましたが、命令は命令です。仕方なくベランダへの階段を上り始めました。するとババ様は大きな声で、「ほら君!戻ってきなさい。」と仰いました。もちろんのこと男子生徒はそれを聞いて胸をなでおろし、戻ってきました。そしてスワミは笑って言いました。「本気ではなかったのだよ。君をちょっとテストしたのだ。それだけだよ。」次の日の朝食の時間、前日にテストをされたその男子生徒は朝食を配っていました。スワミはあちらこちらを回ってホスト役を務め、男子生徒達の朝食が十分であるか確かめておられました。そうしてスワミは前日の男子生徒の所へ来られて、彼の真ん前にお立ちになり、彼の目をじっと見つめました。そしてスワミは前と同じ質問をなさいました。「君はスワミに感謝しているかい?」また同じ答えです。「はい、スワミ。」そしてスワミは仰いました。「よし、良い子だ。あそこの隅へ行って、座って、今、君が手に持っている釜の中にあるご飯を全部食べなさい。」回りの皆は笑っていましたが、その哀れな男子生徒はすっかり困って立ちすくんでいました。男子生徒は恐る恐る聞きました。「このご飯を全部、ですか、スワミ?」「そうだ、そのご飯を、全部だ。」「今、ですか、スワミ?」「そうだ、今すぐにだ。」おお神よ、何というテストでしょう、と男子生徒は思いました。しかし命令は命令です。彼はその苛酷なテストに立ち向かうため、座る準備をそろそろと始めました。するとスワミはその男子生徒の背中を優しくたたいて仰いました。「スワミは誰に対しても不合理なことや苦労や苦痛になるようなことを頼むことは決してない。私が君に望むものは、君が善良で高潔であるということだけだ。常に他を助け、決して誰も傷つけないようにしなさい。それだけだ。」

もう一つの逸話
  ある時、コダイカナルで男子生徒とゲスト達が昼食のために座っていました。インドの伝統的な形式で、皆が床に座っていました。ババ様はあちらこちらを回って昼食の給仕の様子を監督しておられました。スワミはいつものように優しく質問をしながら歩いておられました。ブランマールパナムはまだ唱えられていなかったので、誰もまだ食事を始めていませんでした。すると一人の幼い男子生徒が、スワミが近づいてこられるときに、身を乗り出して自分の前の床を手のひらで拭きました。スワミはその男子生徒の所へやってきて「君はたった今、何をしたんだね?」とお尋ねになりました。男子生徒は「スワミ、床にいくらかホコリが落ちていたので、スワミがお通 りになるときに床がきれいになっているように、お拭きしたのです。」と言いました。スワミは言いました。「良い子だ。さあ、手を洗いに行きなさい。」バガヴァンがなさったのはそれだけではありませんでした。バガヴァンはご自身でその男子生徒について行き、彼が手を洗うのを手伝われたのです。バガヴァンはいつもこれ程思いやりにあふれておいでなのです。

 

 

 
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