お御堂-儀式
愛はすべての工具を動かして
オーム シュリ サイラム 蓮華の御足に捧げます。
今回、インド花祭りを日本が主催するにあたり、数ある仏教国の中で日本でのみ行われているという、『甘茶の儀式(花御堂の中の仏像に柄杓で甘露の水ならぬ甘茶をかける儀式)』を是非スワミにしていただきたいという、儀式担当の方々の強い思いから、高さ1メートル20センチ程の大きな花御堂を作ることになりました。
古来より伝わる宮建築を、私のような何の知識も技術もない者が制作するということとなり、神様に失礼ではないであろうか、という思いが終始ありました。屋根、柱、お御堂周辺すべて花で覆われてしまうとはいえ、スワミにお見せする物が手を抜いて造ったもので良い訳がありません。とはいえ、同じ大きさのモデルを1年前に制作しておきながら、様々の疑念と要因(工具類の不備等)のため、作業はなかなか進みませんでした。結局、出発直前まで完成せず、祭壇の装飾の方々にたくさんの迷惑をかけてしまいました。そのような中、スワミは「セヴァをするのは、どうしてなのか? 何か目的があってやっているのか?」と私に問いかけているようでした。連日連夜、睡眠時間を削っての作業に、多くの方々が協力してくださり、励ましてくださり、支えとなってくださいました。作業自体は1人でする仕事であっても、自分1人だけでは完成しなかったであろうと思います。まわりの方々の励ましや協力があってこそ、花御堂は完成したのです。そして、そうした方々を通して、スワミが私に語りかけてくださっていたような気がしています。
当日、スワミが美しく飾られたお御堂で儀式をされるのを見て、また多くの日本の方々が喜んでいるのを見て、「あぁ、これはスワミが成されたことなのだ。私はただの工具にすぎないのだ」と思いました。これからも、サイの兄弟姉妹の皆さんと共に、スワミの工具となり霊性の道を歩んでいきたいと思っています。ありがとうございました。
ジェイ サイラム
東京センター
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