サイラムニューズ NO.78  

Sai Speakers

2001年マハー シヴァ ラートリー 講演

 


 2001年2月21日、マハー シヴァ ラートリーの良き日に、バガヴァンは黄金のリンガム、ヒラニヤガルバを顕現されました。ババ様は御講話の直前に、Bro.比良竜虎(世界第三地区【アジア太平洋地区】統括世話人)にサイ クルワント ホールにてスピーチをするよう、指示されました。以下がそのスピーチの日本語訳です。

オームシュリサイラム

 我らが愛する主の蓮華の御足に、心よりお祈りをお捧げいたします。

 親愛なる姉妹兄弟の皆様、このマハー シヴァ ラートリーの良き日に愛と尊敬のご挨拶を衷心(ちゅうしん)より申し上げます。

 古代よりインドは「天竺(天の国という意味)」として日本の聖典で呼ばれてきました。しかし日本でのサイ セヴァが開始されてから25年、インドは今やバガヴァン シュリ サティア サイババ様の国としても知られています。バガヴァンは日本の帰依者、とくに国のリーダーたちに多大な恩寵をお授けくださってきました。

 一方で、ババ様の日本の帰依者への愛は多くのリーラ(神の遊戯、御業)として顕されてきました。

 1980年、東京での最初のシヴァ ラートリー(12時間連続バジャン)のとき、歌い手は私一人でしたが、その時バガヴァンは奇跡を起こされました。五時間ほど歌 い続けた夜中、私がこれ以上歌い続けることができなくなったころ、電話のベルが鳴りました。電話を取ると、驚いたことに、受話器からシヴァ バジャンの甘い声が聞こえてきたのです。しかし、それから20年が経った今日では、帰依者は自分の歌う順番が来るまでに何時間も待たねばなりません。これこそが私たちに愛と帰依を授けてくださるというスワミの恩寵です。主よ、どうか私たちをあなたのものにしてください。それが私たちのただ一つの祈りです。

  過去25年間、ゆっくりとではありますが着実に 、サイ オーガニゼーションは成長してきました。日本には、186,000の宗教団体と4,000の仏教宗派がありますが、サイ オーガニゼーションのように、プレマ( 愛)とティヤーガ(自己放棄)の高貴で純粋な精神をもつ団体はわずかです。サイのワーカーは、いつも最高のボランティアとして評価されています。サイ オーガニゼーションでは陽が沈むことはありません。365日、世界中でサイ セヴァの静かなるヤグナ(供儀)がなされています。サティア サイ オーガニゼーションの純粋さと神聖さに匹敵するような組織は世界のどこにもありません。サイ オーガニゼーションの名声と評判は、日本中に行き渡り、プッタパルティは今や世界地図にも載っています。日本の400以上の国公立図書館で、バガヴァンの御教えに関する御本が受け入れられ、所蔵されています。

 私たちのこの達成は、サイの原則と規律を厳格に遵守してきたことに拠ります。私たちの楽観思考と自己を信じる心が、最高のサイ オーガニゼーションを作り上げたいという大望を成就させたのです。私たちの願いは、ゆっくりと着実に日本中のすべての人々に、バガヴァンの愛と至福を伝えることです。このゴールを達成するためには、多くの困難にも直面 します。最近ある人々が、サティア サイ オーガニゼーションを引き継ぎたいと望んでおり、私の退任を強く望んでいます。彼らはスワミの来日を願っていますが、プラシャーンティ ニラヤムと日本のオーガニゼーションを批判し、サイの御教えに厳格な世話人の方々に、憎しみや嫉妬、不和を生み出しています。彼らの願望は日増しに増幅し、オーガニゼーションのメンバーを勧誘しています。ババ様との接見を約束する高額なツアーも企画しており、祈りと愛と帰依心により得られるべきインタビューが、インドの政治家や宗教家 、産業界の人々を通して手配されます。私たちの主サティア サイの名声と評判は、個人的な力と名声という利益をもたらす手段として利用され始めています 。これはサイの御名を商業化し大衆化しようとするものです。しかしながら、どんなに人々がサイ オーガニゼーションの強力な光を弱めようとしても、すべての役員やアクティブ ワーカー、そして帰依者の方々がスワミへの固い信仰をもち、御教えに沿って義務と帰依の心でセヴァに取り組む限り、またスワミの聖なる恩寵と祝福が私たちと共にある限り、地球上のどんな力もサイ オーガニゼーションの神聖な仕事を阻止することはできないのです。

 国連と世界の宗教指導者の共催により、平和に関する世界会議が開催され、すべての宗教の代表者たちが招待されました。バガヴァンも招待されましたが、会議には参加されませんでした。日本のインターネットなどに、バガヴァンの名前で国連に寄せられたメッセージなるものが載りましたが、その内容は将来一つの政府が誕生するというものでした。スワミは一度もそのようなことをおっしゃったことも、示唆されたこともありません。ババ様の神聖な御名を利用したそのような誤った発表により、大きな誤解が生じています 。バガヴァンはよく、「階級は一つです。それは人類という階級です。宗教は一つです。それは愛という宗教です」、とおっしゃいます。けれども、一つの世界政府が生まれるとは決しておっしゃったことはありません。

 このような誤りが伝わることは、我らが愛する主の神聖な御名を不当に、そして著しく汚すことになります。いかなるかたちであれ、バガヴァンによってなされたことのない、報道機関によるユネスコについての誤った発表も同様です。私たちは常に警戒していなくてはなりません。我らが主の神聖にして純粋なる御名と栄光、そしてオーガニゼーションを総力を挙げて守ることは私たちの義務です。

  バガヴァンは1950年に、初めてマハー シヴァ ラートリーのお祭りを祝われました。今日は52回目となるシヴァ ラートリーのお祭りであり、プラシャーンティ ニラヤムがサイ シヴァの天国となる日です。今年のマハー シヴァ ラートリーのお祝いは、とても特別で重要な意味があります。それは、バガヴァンがこの地球上に御降臨されてからちょうど今年で75周年目にあたるからです。私たちはスワミが少なくともさらに300回のシヴァ ラートリを私たちと一緒にお祝いくださるよう、もっと、もっと、より多くの愛、より深い愛をバガヴァンにお捧げしなくてはなりません。

 マハー シヴァ ラートリーは私たちに、ババ様の人類に対するマハー プラサーダム(偉大な贈り物)つまりリーラ ヴィブーティやカイラーシャ ヴィブーティの重要性を思い出させます。この日こそ、私たちがヴィブーティに対するバガヴァンへの心からの感謝の気持ちをお捧げする日です。ヴィブーティは繁栄を与え、バースマ(ヴィブーティの別 名、灰)は私たちのすべての罪を燃やし尽くします。バシタム(ヴィブーティの別 名)は私たちの霊的な輝きを増し、シャラム(ヴィブーティの別名)は危険を破壊し、ラクシャ(ヴィブーティの別 名)は悪霊から守ってくれます。ババ様の全身はリーラ ヴィブーティで満ちています。G.V.スッバラオ氏は、バガヴァンをヴィブーティ アヴァター、ヴィブーティー シュワラ(ヴィブーティの神)とお呼びになりました。

 東京にいるある帰依者の話です。彼女は美しく純粋無垢な方ですが、耳が聞こえません。彼女の美しさはとても魅力的で、皆の注意を引き付けるほどです。彼女は結婚について悩んでいました。バガヴァンに完全な信仰を抱いていた彼女は、結婚について導いてくださるよう、毎朝晩スワミにお祈りしていました。慈悲深いバガヴァンが何をしてくださったか想像できますか? 東京時間の真夜中、プラシャーンティの午後八時半頃でしょうか、スワミがお書きくださった手紙は一瞬にして七つの海と山を渡り、母親や父親のような助言をヴィブーティで九行の英語にして 、家の中に現してくださったのです。スワミは慈悲の大海です。スワミは私たち帰依者の心配や苦しみ、不安を見過ごすことができないのです。

 また別の機会に、スワミは御自身の全身写 真に大量のリーラ ヴィブーティを顕現されました。その厚さは7〜8センチにもなり、お写 真全体がヴィブーティで覆われました 。一人の帰依者がババ様のお顔を見るためにヴィブーティを取り除くと、そこには黄金のヴィブーティで15センチ程の大きさの大きなオームの文字が現われていました。何ヶ月か後に、スワミが私たちにインタビューをくださったとき、私たちは無邪気に尋ねてみました。「スワミ、ヴィブーティはいつも銀色で現われます。金のヴィブーティが現われたのはこれが初めてです。どういった意味があるのでしょうか?」
 まさにヴェーダの体現であられるバガヴァンは、次のようにお答えくださいました。 「金の帰依には金のヴィブーティ、銀の帰依には銀のヴィブーティです」

 姉妹兄弟の皆さん、聖なるこの日に 、私たちの帰依が銀なのか、それとも金なのかを真摯に振り返ってみようではありませんか。

 一昨日の2月19日、多くの方がご覧になったように、私たちの主はマンディールを車で発たれました。私たちはみな、スワミがどこに行かれるのかを知りたがりましたが、スワミはチャイタニヤ ジョーティー博物館に行き、ビル全体、すなわちすべてのフロアーとスペースに祝福をお与えくださったのです。このことに対し、繰り返しスワミに感謝申し上げたいと思います。クリタユガ(黄金期)において、バガヴァンがバジャンの一節にある「ニーラカンタ ムーラダーリ サイ シャンカラ」(青い喉に毒を保持しているシヴァなるサイ)であられたことを示す重要な展示があります。彼はデヴァス(神々)とダナヴァス(悪魔)が乳海をかき混ぜて作った大量 のハラハラの毒を飲み 、世界を破滅から救いました。

 カリユガ(闘争期)の今日、私たちの主サイ シヴァは、無限の慈悲と哀れみにより、人類に招待状をお出しになり、そこには次のように書かれてあります。「苦悩の重荷を背負った人が私の所に来るとき、私は大変幸せです。なぜなら、その人は私が持っているものを最も必要としているからです」

 私たちは自覚していませんが、毎日私たちの主は乳海の毒を飲んだときのように、私たち帰依者の生活から、欲望、怒り、エゴ、嫉妬、妬み、貪欲という毒を、ダルシャンやスパルシャン(神に触れること)、サムバーシャン(御講話)を通 じて取り 除いてくださっています。そして代わりにスワミは世界を破滅から救うため、真理、正義、平安、愛、非暴力という五つの尊い人間的価値を私たちに授けてくださっているのです。今日は私たち帰依者が、スワミが私たちの重荷を背負ってくださっているということ、そしてできるだけ早く純粋で、無私の人生を送ることに目覚めれば、バガヴァンはお喜びになるということに気付く日なのです。

 宇宙の主であるシュリ サイ イーシュワラ、私の話を終えるにあたり、あなたの御前にいることができるという貴重な機会をお与えくださったこと、また神の至福の道を歩む私たちをいつも守り育んでくださっていることを、皆に代わって心より感謝申し上げます。どうか私たちが毎日を、ただあなたを喜ばせるためだけに生きて行けますように。

 

 


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