愛の化身である皆さん！ 学生の皆さん！

我々の学生たちは純粋で神聖な心を持っています。その心にはプライドも自己中心的な気持ちもありません。その心は汚れ一つなく完璧です。

模範的な無私の精神とスワミの学生たちの不断の努力

時折、学生たちは間違いを犯すかもしれません。しかし、自分たちでその誤りを正します。したがって、我々の学生が私たちのセントラル トラスト（中心にある信頼）なのです。セントラル トラスト〔インド国内のサティヤ サイ オーガニゼーションを統括する組織、サティヤ サイ中央信託〕のすべての実務を扱っているのがこの学生たちです。年長者たちは指図と助言を与えるだけで、実際の仕事は学生たちによって運営されています。ですから、若いからといって彼らの能力を過小評価することはできません。私は学生たちが自らをかえりみず、どのような仕事をしているかを話すためにここに立っています。そうでなければ、講話をするつもりはありませんでした。学生たちは非常に素晴らしい働きをし、すべて正確に執り行っています。彼らは当たり前の学生たちではありません。彼らは将来セントラル トラストの主力になる運命にあります。セントラル トラストは主に学生たちが運営しています。彼らは昼夜を通して働いています。特に誰が熱心に働いていると言うことはできません。皆が同じように熱心に仕事をします。この学生たちの威力と能力を説明できるものは誰もいません。

学生諸君！

あなた方が正しい道を歩んでセントラル トラストを導き、全世界の手本になることが私の切なる希望です。トラストの未来はあなた方に懸かっています。良いことも悪いことも、起ることはすべてあなた方の行為の結果です。すなわち、トラストは手本であるあなた方の行動によってのみ発展することができるのです。あなた方は良い仕事をすることに重点を置かなければいけません。今日、外の世界を見ると、どこを見ても人々はお金を欲しがっています。もっともっとと、お金を欲しがっています。お金は入ってきては出ていきます。道徳は入ってくると成長します。道徳を固く守って、初めて人生を発展させることができます。人間として生まれたからには、多くの欲望や望みを持つことは自然なことです。しかし、それらは永遠に続くものではありません。単に移りゆく雲にすぎません。これらの欲望に気を取られてはいけません。欲望を払い除き、あなたの人格を高く保ちなさい。

愛と真実を培いなさい

学生諸君！

あなた方の仕事と行動は他の人々の輝く手本になるべきです。あなた方によって築かれた理想は、全世界の生活維持の源となるでしょう。今日、科学や工業技術（テクノロジー）の分野は大きく発展しています。しかし、実は、これらはすべて、「トリック ノロジー」（ごまかし）であり、真のテクノロジーではありません。あなた方の心（ハート）から生じた思いは、真実で永遠です。何が真実で何が間違いかを識別する力を培いなさい。必要でないものは脇に置いておきなさい。真実で永遠であるものに従いなさい。セントラル トラストのすべての仕事はあなた方の責任下にあります。この神聖な任務にすべての時間を捧げなさい。自分の時間を正しく使い、良い結果を獲得しなさい。セントラル トラストのみならず、関連のある兄弟組織もまた、あなた方の行動に依存しています。

誰にも頼ってはなりません。自分のアートマ シャクティ（内在する神の力）のみを頼りにしなさい。ひとたび自信（真我への信頼）がつけば、すべてを達成することができます。自信を獲得すると、心の中に真の信仰が根差します。そうして初めて、真の力を獲得することができます。それはあなたの中の愛の力をより強いものにします。愛は神です。あなたにあらゆる種類の力を与えてくれるのは愛です。神への信仰は愛を強めます。信仰がなければ愛を持つことはできません。どのような任務も、それが大きなものであれ、小さなものであれ、愛を通してのみ成し遂げることができます。あなたの信仰はあなたの愛の基盤です。しかし今日、人々は全く目が見えなくなり、信仰に対して両目を失ってしまいました。真理は神です。愛は神です。愛を持って生きなさい。そのために、愛と真理の双方を培いなさい。愛と真理があれば、この世のすべてのことを達成することができます。事実、愛と真理は私の二本の脚のようなものです。私はこの二本の脚で、すべてのことを成し遂げます。

お金ではなく、徳を求めなさい

以前、私はチェンナイ〔旧マドラス〕の人々に飲み水を提供しました。チェンナイの水問題は、英国統治の時代からのものでした。英国人はチェンナイに水を供給すると約束しましたが、その約束は果たされませんでした。苦境にある人々の顔を見て、私はチェンナイに水を提供しました。チェンナイの水不足を回避するため、私たちはクリシュナ河からチェンナイへ通じる水路を造りました。今ではチェンナイにあるどんなあばら屋でも、飲み水を得ることができます。子どもたちでさえ、

「サイ ババが、私たちに神の甘露の水をくださった」

と言い、喜んで飛び跳ねました。こうして私はチェンナイのすべての人を幸せにしました。皆さんはこのような巨大プロジェクトに莫大な資金が必要なことはよく知っています。しかし、私は誰に対しても一銭たりとも求めたことはありません。私のサンカルパ（意志）は何事も可能にします。セントラル トラストはお金に対して何の欲もありません。私たちはグナ（徳）には関心がありますが、ダナ（お金）に関心はありません。あなた方は信じないかもしれませんが、私は毎月何千万ルピーというお金を費やしています。この事実はチャクラヴァティ〔セントラル トラストの書記官の男性〕がよく知っています。なぜなら、支払いは彼を通して行われるからです。誰かがこの仕事をしなければなりません。スワミはすべて自分でできますが、それでもいくらかの助けは必要です。これが、私たちがセントラル トラストを設立した理由です。そしてメンバーたちには、トラストを機能させる責任が委ねられています。

愛を持ちさえすれば、あなたはすべてを獲得することができます。愛に勝る富はありません。ですから、愛を育みなさい。誰にも、何も、頼む必要はありません。愛があなたにすべてを提供し、あなたに不足するものは何もなくなるでしょう。正しい方法で愛を育みなさい。間違った道をたどってはいけません。虚言や不正行為を手段として用いてはいけません。辛抱することをあきらめてはなりません。なぜなら、辛抱は最も重要なことだからです。残念ながら、今日インドの人々の間に一体性が欠如しています。あなたはすべてのものを持っているかもしれません。しかし、一体性がなければ純粋であることは不可能です。純粋性が欠けている人は神性に到達することはできません。神性を得るためには、純粋性が不可欠です。もし、純粋性と神性があれば、あなたの望みと志はすべて達成されます。

オーム サハ ナーヴァヴァトゥ
サハ ナゥ ブナクトゥ
サハ ヴィールヤム カラヴァーヴァハィ
テーヂャスヴィナーヴァディータマストゥ マー ヴィッドウィシャーヴァハィー

（おお神よ！ 私たち双方〔師と弟子〕をお護りください。
勉学を共に行うことにより、
活力と輝きを得ることができますように
お互いを憎み合うことがありませんように）

学生諸君！

私の心は、常にあなた方だけに焦点を合わせています。あなた方なくして、私は存在しません。私は、あなた方がいるからこそ、ここにいます。あなた方は、私がいるからこそ、ここにいます。あなた方と私は一つです。私たちはお互いに引き離すことはできません。「スワミは自分と話してくださらない」などという失望の気持ちを、決して持ってはなりません。幸せでいなさい。そして自分の仕事を献身的に行いなさい。

翻訳：サティヤ・サイ出版協会
出典：英文　Sanathana Sarathi October 2007
サイラムニュース118号（2008年1・2月号）p.2-6掲載