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ヴェーダに関する御講話「目を開きなさい」

・・・シルディで以前の体にいたときに起こった、ある出来事の話をしましょう。パハルガーオン(カシミールの山にある町)出身の、文盲で純朴な女性の帰依者がいました。彼女は、ピカピカに磨いた3つの清潔な真鍮の水がめに、別の3つの井戸から汲んできた水を入れて台所に蓄え、それぞれガンガー(ガンジス)、ヤムナー、サラスワティー(三女神の化身とされるインドの三聖河)と名づけていました。彼女はいつもその名前で水がめを呼んでいました。喉の渇いた旅人が家の戸口に来ると、いつも彼女は3つの水がめの水を混ぜ、三聖河の水(トリヴェーニー ティールタ)として旅人に恵んでいました。近所の人たちは彼女の信心を笑っていましたが、3つの井戸は、プラヤーガ(ガンジス川上流の巡礼地)で合流する3つの聖河と地下でつながっている、という彼女の信念は揺るぎないものでした。

そんな彼女の夫がカーシー(ガンジス川の聖地)へ巡礼に行くことになり、義理の母は旅立ちを祝福する際、息子の指に自分の金の指輪をはめ、お守りとして大事に持っているようにと言いました。夫がマニカルニカー ガート(死者をガンジス川に浸した後に火葬する場所)で沐浴の儀式をしていたとき、指輪が指から抜け落ちて、見つからなくなってしまいました。巡礼から戻ってこの話をしていたとき、夫は母親をなぐさめようとして言いました。

「ガンガーはあの指輪が欲しかったんだ。だから取っていったんだよ」

それを聞くと、妻は言いました。

「いいえ、違います! 母なるガンガーが年老いた貧しい女性の財産を欲しがるわけがありません。ガンガーは愛で捧げたものだけをお受け取りになるのです。ガンガーは必ず私たちに指輪を返してくださいます。私がガンガーにお願いしてきます。ガンガーはうちの台所にいらっしゃいますから」

そう言うと、彼女は台所に行って手を合わせ、ガンガーと名づけた水がめの前で祈りました。そして、水がめの中に手を入れて底を探ると・・・

全文を読む(1962/11/23 御降誕祭の御講話)

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