ブログ 2016年

2016年しめくくりの活動

2016/12/24(土)

クリスマスイブに今年最後の活動を行いました。
スタディーサークルのテーマは、「人生の困難と霊性」で、大人と一緒に子どもも参加しました。小さいものから大きなものまで、人生の困難に対してどの様に向き合い、乗り越えてきたか、体験を話し合いました。

 困難を解決するテクニックではなく、霊的な視点で困難をとらえた意見を多く聞きました。人生の困難をたくさん体験して慣れてきた、困難の中でも動揺せず平常心を保つことができれば自ずと解決する、祈ることに加え自分の思いを書くことなど、様々な気づきを体験をもとに話していただきました。

 チャイを飲みながら休憩をはさんだ後、埼玉センター恒例の「御言葉かるた」を行いました。子ども同士の対決は白熱しました。大人同士の対決では、「思いと言葉と行為を・・・」と上の句を読み上げると、初めての方が「一致させなさい!」と下の句を予想して一瞬で札を取る場面が印象的でした。

 バジャン練習では、 9月に開始したタンバリン練習を継続して行っています。この日は、9月に参加していた方に本番でも担当していただきました。本番では、10年以上前にホワイトフィールドで日本グループが捧げたバジャンの映像を見ながら、バジャンを捧げました。子供の元気あふれる声、初めてセンターでバシャンリードをした方の純粋な声、久しぶりに参加していただいた方々の熱意あふれる声、多くの声が会場を満たしました。

 2016年、埼玉の地域の方をはじめ、他センター所属の方、他県から足を運んでくださる方、SSIOJの世話人の方、多くの方にお世話になり、充実した活動を行うことができました。そして、この埼玉の小さなセンターをも、バガヴァン ババは愛で導いてくださいます。心より感謝申し上げます。来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 結びに、スタディーサークルで紹介したクリスマスの御講話の一部を紹介します。

 

「キリストは、愛を与えることと、愛を分かち合うことを人生の主な目標にすることを決意しました。その愛は多くの障害や喪失に遭いました。キリストは、真の人間とは、障害に立ち向かい、愛の中で前進できる者であると考えていました。喪失や苦痛に屈してはなりません。喜びに心を奪われてはなりません。すべてに平静に向き合いなさい。」

「クリスマスの季節はクリスマスのおじいさん、サンタクロースを連想させます。「トコヴァン」というのがサンタクロースの元々の名前です。彼はトルコで生まれました。彼は聖職者としての生活を始め、少しずつ霊性の卓越を獲得していきました。彼はどうやって霊性の巨匠となったのでしょうか? それは犠牲の精神によってでした。彼は出会った子どもたちすべてにチョコレートや人形やプレゼントをあげていました。生涯にわたって彼は絶えず与え続けました。クリスマスが近づくと、子どもたちは皆、サンタクロースのあとを追いかけました。サンタクロースは贈り物をすべて一つの袋に入れて持ち歩き、あらゆる子どもたちに配りました。彼はどのようにして贈り物を配ったでしょう? 彼は「これは神様の愛のしるしだよ、これは神様の愛のしるしだよ」と言い、そのようにして贈り物は配られたのです。その結果 、彼はクリスマスのおじいさんと呼ばれるようになり、もともとの名前は忘れられてしまいました。 」

1995年12月25日の御講話より抜粋

SSIOJホームページ クリスマスに関する御講話

2016年12月24日ブログのカテゴリー:2016

ゲスト サイの学生の青年

2016/7/18(月)

 7月18日にグルプールニマーの前夜祭として特別プログラムを行いました。テーマは「サイの家族 ~サットサング~」で、金沢からサイの学生の青年をお迎えし、ヴェーダクラス、スタディーサークルの司会を担当していただきました。また、埼玉センターのホームページからメールマガジンに登録してくださった方が、初めての方も含めて、様々な地域から参加してくださいました。

 ヴェーダクラスでは、ブルグヴァッリーを教えていただきました。このヴェーダは、父ヴァルナの導きの下、息子ブルグがブラフマンとは何かを探求する物語のヴェーダです。御講話でもこのヴェーダのエピソードが詳しく語られていることがあり、それをもとにした朗読劇を行いました。サイの学生の青年にヴェーダを一行ずつ唱えていただきながら、物語をブルグ、ヴァルナ、ナレーションの三役で朗読しました。ブルグとヴァルナの台詞としてウパニシャッドの英知が語られるだけでなく、ナレーションの言葉自体もヴェーダで唱えられている内容に対応していることに驚きました。長いヴェーダであるため途中までの学習となりましたが、マントラ プシパムのように同じ型を何度も繰り返すヴェーダであったため、今後も埼玉センターで学習していく予定となりました。

 スタディーサークルのテーマは、「家族」でした。話し合いの中で、ある小話が紹介されました。ある立派な王様が寿命を全うして死の神ヤマの前に立った時、王様には98%の良いカルマと2%の悪いカルマが残っていると言われました。どちらのカルマの結果も受け取らなければならないが、先にどちらを受け取りたいかとヤマは王様に尋ねました。そんな時、皆さんならどちらを選びますか。会場の多くの人が2%の悪いカルマの方に手を挙げました。王様は2パーセントの悪いカルマを選んだ結果、ヘビに生まれ変わることになりました。そして、多くの人を毒でかみ殺すこととなり、悪いカルマが2%から50%まで増えてしまったというのです。ヘビとしての命を終えた後、かつて王様だったヘビはヤマに再び会います。そして、今度はよいカルマの方を選び、聖者として生まれ変わることになりました。聖者はその人生で、よいカルマを増やすことができました。この話にはまだ続きがあり、またその後に、この話と似ているシャンカラーチャーリヤの小話も紹介していただきました。これらの話を聞いて、いつもよいものを見たり、聞いたり、食べたりしてよい生き方をすることを、今までと違った視点で考えることができました。そしてよき仲間、サットサングと共に生きることのかけがえのない価値に、あらためて気づくことができました。よいところに注目することは、日本人にとって特別なテーマの一つであるように感じます。スワミは学生に対して、何かを選択する時にはいつもよいものを選びなさいと教えているという言葉も印象に残りました。

 ゲストスピーチでは、彼がまだサイの学生ではなく他の学校の学生だった頃、プラサードを配るサイの学生のふりをしてスワミの御前に走り出たという体験談を伺いました。すべてをご存じのスワミは、彼に、いつか本当にサイの学生になる日がくるということをユニークな方法で伝えました。そして、数年後に本当にサイの学生になった彼に対して、スワミはまたユニークな言葉をかけるのです。母なる神は、帰依者の人生をいつも見守り導いてくださっています。このような神との直接のつながりの体験を、直接伺うことができる時間は、まさにサットサングです。その場に参加したすべての帰依者が、神との愛のつながりを、自分のことのように感じることができるのです。パリクシット王が聖者シュカからクリシュナの物語を歓喜の内に聞いたように、現代の私たちはバガヴァン ババの物語をサイの学生から直接聞くことができます。また、インドのスワミの近くに住んでいなくても、この日本で自分自身で体験することもできるのです。

 金沢からお越しくださったサイの学生の青年の神への深い愛と、関東各地の多くの兄弟姉妹の神への愛が、埼玉の場で一つにつながり、グルプールニマーの日に神への捧げものとなりました。


2016年11月26日ブログのカテゴリー:2016

ガナパティプラールタナーのガナパータ

2016/6/25(土)

 ヴェーダクラブでは、ガナパティプラールタナー ガナパータをはじめて練習しました。埼玉センターでは、何回かヴェーダの五つの唱え方を、シヴァ パンチャクシャリー マントラという短いマントラで学習していました。その中でも最も多く言葉を繰り返して唱える方法であるガナパータで、最もよく唱えているガナパティプラールタナーを練習しました。

 2行を学習するのにも時間がかかり、唱える力もたくさん使ったような気がします。一方で、今まで最も多く唱えたこのヴェーダの言葉や発音の中に、多くの新しい発見がありました。奥のナはもちろん、ガの短いアの音や、下に点が付くムの音など、繰り返し唱えることで新しい気づきを得るチャンスに恵まれ、いつも以上に音に集中することができました。最後に参考として、ガーヤトリー マントラのガナパータの音源を聞きました。

 ミーティングでは、セヴァをテーマにさまざまな意見が交わされました。熊本県の震災や、東日本大震災、茨城県の水害の時のセヴァの体験から、災害時のセヴァについての具体的な状況を聞かせていただきました。また、海外でのサイセヴァのエピソードや、日本に住んでおられたインド人のご婦人の献身的なセヴァのエピソードからは、どのような国、状況においても共通するセヴァの本質を学び、ボランティアとセヴァの違いの理解が深まりました。また、プッタパルティではどのような形式のセヴァでも、純粋な心で神に捧げることができれば、スワミが直ちにそれを受け取ったことが分かるサインを与えてくださるというエピソードをたくさん聞くことができました。

 来月には、金沢からサイの学生の方をゲストでお招きすることが決まり、プログラムの準備やディヴォーショナルソングの練習をしました。最近は土曜日に定例会を開催することが増えたため、関東地域の帰依者の方々と共に学ぶことができるサットサングの企画を立てています。

シヴァ パンチャクシャリー マントラのガナパータハのテキスト原本
(デーヴァナーガリー文字)
この原本をアルファベットと記号付きカタカナに翻訳したテキストを使用しています。


2016年11月19日ブログのカテゴリー:2016

楽器バジャン練習ワークショップ

2016/9/19(月)

 ターラ(リズム)とユニティ(一体性)をテーマに、バジャン・楽器練習ワークショップを開催しました。日本各地のセンター・グループで実践している演奏方法や練習が紹介され、楽器はタンバリンとドーラクを中心に練習しました。はじめて叩いたという方も多くおられましたが、初心者から楽器担当となった実例も紹介されました。青年もギターを抱えて参加してくれました。

 まず、タンバリンとドーラクの楽器練習カードが紹介されました。スモールステップで一つ一つ達成しながら新しい内容に挑戦でき、自宅での個人練習に活用するためのカードでした。初級のステップは、子供から大人まで叩くことができる方法、中級はスワミの御前でタンバリンを叩いたことがあるインドの方から教わったシンプルですが奥深い練習方法、上級はプッタパルティでのナガラサンキールタンの音源を参考に練習する方法がありました。また、タブラが叩ける方にどのようなリズムで叩いているかをゆっくり実演していただきました。タブラを叩いたことがない人にとって、バジャンのリズムの理解を深める機会となりました。ハーモニウムなしでバジャンを行うグループやファミリーバジャンでも、手拍子とタンバリンだけでバジャンを行う期待が高まりました。

 参考資料として、関東地域ヒンディバジャン トレーニングセッションで紹介されたバジャン チューターの全曲リストと日本でよく歌われるものを選んだセレクションCDが紹介されました。また、前述のナガラサンキールタンの録音データ15個がラジオサイにアップされており、ダウンロード方法が説明されました。

 楽器を練習して上手になることはうれしいものです。しかし、楽器が上手になること自体を目標とせず、それを通じて神への帰依心を高め、バジャンにおける一体性を高めていきたいと思いました。特にリズムは、一体性と熱意を高めるためにとても重要な要素であると感じました。

 合間に行ったヴェーダ クラブでは、サンスクリットの発音をカタカナとデーヴァナーガリー文字の大きなカードを見ながら発音しました。数分の練習で、四つのデーヴァナーガリー文字を読めるようになりました。

 普段の定例活動の会場の倍以上の広さの会場に、熱意をもった多くの方が関東各地から参加してくださいました。会場での夕食後も自然とタンバリン練習が始まり、名残惜しい中、お開きとなりました。今後も定例活動の中や特別イベントとして、練習会を開催する予定です。


2016年09月10日ブログのカテゴリー:2016

特別ゲストとサイガーヤトリー マントラ

2016/5/28

 SSIOJ副会長をゲストにお迎えして、定例会を開催しました。
 スタディーサークルのテーマは、「心と感覚」で、資料は書籍「ブリンダヴァンの慈雨」(Summer Showers in Brindavan 1990)でした。カタ ウパニシャッドでは、人間の体、感覚、心、知性を、馬車の四つの部分にたとえて説明しています。絵が印刷されたワークシートを見ながら、スタディーサークルを行いました。我慢できないほどの腰痛と毎年戦っていた方が、あえて腰を痛い方向に自分から動かしてみたら、痛みと恐怖の心が引き離されて、苦しみが軽減し、やがて痛みもなくなったという体験談がありました。感覚と心と身体の関係について、気づきを与えてくれました。

 ゲストスピーチでは、はじめに英語の書籍「SAI THREE」をもとにサイスリーマントラについて詳しい説明をしていただきました。3つのマントラが生まれたエピソードは初めて聞いたものもあり、このマントラが特別なマントラであることをあらためて感じさせました。そして、三つのマントラのヤントラ(神聖な図)と、スワミが物質化されたという特別な写真の映像を見せていただきました。ヤントラの日本語解説表には、それぞれのマントラの内的意義とレベル、三つの原則と七つの価値、それらを取り巻くさまざまな霊的要素が説明されていました。定例会でバジャンの後に唱えられるサイスリーの意義深さを学び、本日はバジャンの前にガーヤトリーマントラとともに唱えました。

 スピーチではさらに、バガヴァンから人類に与えられたものとして、光明瞑想、スタディーサークル、御講話についてお話しいただきました。特に、バガヴァンご自身の言葉で語られた御講話を、バガヴァンご自身が教えてくださったスタディーサークルという方法で学ぶことの意義深さを学びました。日本全国のスタディーサークルの実践例、今後のビジョンを熱く語っていただきました。何よりもスタディーサークルが大好きな気持ちが強く伝わり、自分がサイセンターに通い始めたころ、スタディーサークルで語られるさまざまな体験や考えを聞くことが楽しみでしかたがなかった記憶がよみがえりました。

サイスリーマントラのヤントラ
2016年05月28日ブログのカテゴリー:2016

埼玉センター14周年記念祭

2016/3/6 埼玉センター14周年記念祭

 1997年に活動を開始し、2002年に埼玉グループとして認可された埼玉センターは、このたび14周年記念祭を開催することができました。

 午前中のプログラムでは、ゲストのSSIOJ副会長の方から、「まなぶ まねぶ きづく」をテーマにスピーチをいただきました。ホームページのバクティ クラブにアップされたマールカンデーヤのエピソードが紹介され、ナーマスマラナムの大切さを「まなび」ました。そして、学んだことを実践してみることが「まねぶ」ということであり、そこから実際に体験を得て「きづく」ことが大切であることを知りました。マールカンデーヤは、「オーム・ナマ・シヴァーヤ」と一心に神の御名を唱えたため、シヴァ神の恩寵を得たのです。

 スタディーサークルは、SSIOJの2016年のテーマ「愛は源 愛は道 愛はゴール…五大価値の実践」を、関東地域世話人の司会で行っていただきました。スワミに「あなたはどこから来ましたか?」と聞かれたら何と答えるかという質問から始まると、そこには実際にスワミにそう聞かれたことがあるという帰依者の方が体験談を話してくださいました。スタディーサークルいおいて、参加者の体験をもとにした気づきを聞かせていただいた時は、最も学びが深まる瞬間の一つだと感じます。スワミの御言葉の理解が深まると同時に、今この瞬間から私も行動してみようという勇気がわいてきます。今回は、「五大価値の実践」というテーマへ取り組む熱意を得ることができました。

 菜食の昼食を和やかな雰囲気でいただき、午後のプログラムを開始しました。午後は、ゲストの方に講師としてバジャン ミニセミナーを開いていただきました。関東地域合同で開催したヒンディ バジャン セッションでのエピソードの紹介から始まり、一つの日本語バジャンを集中して練習しました。翌日がシヴァ ラートリーであったこともあり、日本語バジャン「シャンカラ シヴァ 宇宙の神 シヴァーヤ ナマオーム」を、講師の方のリードで繰り返し何度も歌いました。長年、日本において尊敬する帰依者の方々が繰り返し伝えてこられたことは、「バジャンをスワミに捧げるためには、1つの曲を100回は練習する」ということです。何度も教えていただいたこの言葉を実践するためには、すばらしいバジャン練習を実際に体験することが大きな助けになります。練習しなくてはいけないと思うのではなく、もっともっと練習したいと心から感じるようになります。そして、そんな思いを共有できる方々と出会い、共に学ぶことができる場所が、サイセンターであることにあらためて気づきました。

 埼玉サイセンターを守り続けてきた方々への感謝、埼玉センターに集ってくださった方々への感謝、そしてバガヴァン ババへの感謝とともに、9曲のバジャンと、アーラティをお捧げして記念祭はお開きとなりました。

2016年03月06日ブログのカテゴリー:2016

特別ゲスト スートラ ヴァーヒニー

2016/2/7

2月の定例会の報告です。
スタディーサークル
 今回の定例会は、午前中から活動しました。ゲストとして千葉センターで長年世話人を務めておられた方をお招きし、午前中はスタディーサークルを行いました。テーマの資料は、昨年の御降誕祭に発売された『ブラフマ スートラの神髄 スートラ ヴァーヒニー』~ブラフマンに関する金言~ (サティヤ サイ ババ 著)です。この本は、スワミご自身の執筆によるヴァーヒニー シリーズの本です。「ウパニシャッド」、「バガヴァッド ギーター」と共にインドの三大原典の一つとして尊ばれている経典「ブラフマ スートラ」の金言(スートラ)の中から、スワミが自ら12の金言をお選びになり解説してくださっています。一人で読むには難しい本を、仲間と共に学ぶと、大きな気づきが得られます。関東地域の世話人の方と副世話人の方も参加してくださり、難しいウパニシャッドの教えを、スワミとの直接の体験談に結びつけて話してくださいました。このように学びを深めることができるのが、スタディーサークルの最も素晴らしいことの1つだと感じます。

昼食
 昼食は、メンバーが持ち寄った菜食のご飯をいただきました。食事の合間のサットサングとの会話は、何より楽しく、学びも多い時間となります。最近のプッタパルティの様子や、全国各地のセンターグループの活動内容など、様々な話を伺うことができました。

 午後は、スワミが帰依者の中を歩くダルシャン映像を映しながらバジャンで始めました。この時使用した映像は、日本グループがスワミの御前でバジャンを捧げていたものでした。するとその中で、ゲストとしてお招きしていた方がバジャンのリードを歌っていた場面が映りました。その時のエピソードは非常に興味深いものでした。

ゲストスピーチ
 ゲストスピーチでは、スワミも御講話で紹介することがあるインドの有名な聖者の言葉から紹介されました。それは、この世における最も素晴らしい3つの功徳についての言葉でした。 1つ目は人間として生まれること、2つ目は神を求めること、 3つ目は偉大な魂と出会うことです。スワミに出会い、サイセンターに参加できるということの類まれなる価値に、あらためて感謝する機会となりました。

ヴェーダ クラブ
 ヴェーダ クラブでは、先月も学習したシヴァ パンチャクシャリーマントラを練習しました。(1月の報告参照)そしてその後、最近の恒例となっている御言葉かるたを2回行ないました。初めてやってみた方も、スワミの御言葉をよく覚えておられるので、上の句を聞いただけで下の句のカードをすばやくとっていました。

バジャン
 バジャン練習では、ハーモニウムとタブラの素晴らしい演奏のおかげで、1つの曲を何度も練習して深めることができました。ある方がよく歌っていたバシャンは、キーを高くしたらかえって歌いやすくなった場面がありました。とても力強く、すみとおった声が印象的でした。

 バジャンでは、先ほど紹介した映像を再生しました。映像の中のスワミが、マンディールに入ってこられる姿を待ちながら、ヴェーダを唱え始めました。関東地域の世話人の方々の声は、特に強く会場に響き渡りました。そして、スワミが扉を開けてマンディールに入ってこられる姿が映りました。インドのスワミの御前で、実際に体験していた濃密な時間が蘇りました。7曲のバジャンはどれも力強く、途切れることがありませんでした。女性が2人でリードした曲は、とても優しくかつ力強さを感じさせました。そして最後の曲は、映像でゲストの方が実際に歌っていた「おお サイ」でした。
 この曲が終わった瞬間、まさに1秒もずれることなく、映像の中でもバジャンが終わり、アーラティが始まる映像が流れました。15年前に録画された映像を、埼玉の小さなセンターで再生しながらバシャンをしていたら、1秒もずれることなく、映像とともにアーラティが始まったのです。私は、今までにもしばしば体験したこの絶妙のタイミングに、喜びが溢れ出てきました。さらに熱意を込めて、アーラティを捧げました。するとアーラティを終えた瞬間、再びまさに1秒もずれることなく映像がフェイドアウトして終了しました。
 私は映像の編集をすることがありますが、1番難しいのは、映像と実際に行うプログラムを正確に合わせることだと感じています。バジャンのときには、スワミがバジャンを聞いている映像を、アーラティの場面ではアーラティを捧げている映像を、アーラティが終わった後には余韻を感じさせる映像を再生できるようにしようと、それぞれ長めに設定して、DVDにチャプターを設定してスキップして合わせることがあります。今日のプログラムでは、15年前の映像が1秒もずれることなくバジャン、アーラティ、終了まで実際の進行と同期したのです。スワミは、最も偉大な映像クリエーターです。
 我々帰依者は、このような偶然からスワミの遍在を感じます。神は遍在しているということを、思い出させてくれる瞬間なのです。しかし、このような出来事があってもなくても、神は遍在しています。そのことに、いつも感謝し続けることこそが大切だと思いました。特別な体験をした時だけ喜ぶのではなく、どれほど辛く苦しい時も、神が守り導いてくださっていることを確信し、感謝できる人間になりたいと心から思いました。
 最後に、『プレーマ ダーラ 愛の流れ』サティヤ サイ ババから学生への書簡集』から、一節紹介いたします。

蒸し暑い夜に
あなたの頬に触れる
最初の冷たいそよ風
私があなたを撫でているのです
私を思いなさい

2016年02月07日ブログのカテゴリー:2016

2016/1/10

 2016年最初の定例会の報告です。

ヴェーダクラブ
埼玉センターでは、当日の参加者に応じて、プログラムを実施することがあります。今回はヴェーダクラブで、埼玉では初めて学習するヴェーダを取り上げました。それは、「シヴァ パンチャクシャリーマントラ」というマントラで、シヴァ神をたたえる強力なマントラとして知られています。このマントラを唱えながら、ヴェーダの5つの唱え方についても合わせて学習しました。5つの唱え方とは、サンヒターパータハ、パダパータハ、クラマパータハ、ヂャターパータハ、ガナパータハの5つで、2012年にヴェーダナーラーヤナン先生が来日された時のスピーチでお話しされていたものでした。
 資料は、Mantra Pushpam(マントラ プシパム)という本です。この本は、かつてプッタパルティのサイの学生がヴェーダを学習するのに使用していた本で、デーヴァナーガリー文字(ヒンディ語やサンスクリット語を表記する文字)で記載されています。現在は、SSSBPT(インドにある公式のサイ文献の出版協会)から、アルファベット文字で記載されたヴェーダ テキストが多数発売されていますが、10年前には、このような本はほとんどありませんでした。Mantra Pushpamの本には、膨大な量のヴェーダが記載されているのですが、それでもよく唱えられるヴェーダの一部のみが収録されているようです。古の時代からシルティ(口伝)で伝わってきたヴェーダの全体は、創造を超えるものであると感じました。
 このMantra Pushpamのヴェーダの5つの唱え方が書いてあるページを、アルファベットと日本語に翻訳したシートを資料として作成しました。
 紙に書くことも、CDに録音することもできなかった時代に、膨大な量のヴェーダを伝えるために、賢人はさまざまなヴェーダの唱え方を用いて、正確に伝えていたことが実感できました。また、ガナータハの唱え方は同じ言葉が何度も繰り返され、非常に力強いものとなります。プッタパルティで唱えられることもあるようです。ガナパティ プラールタナーやガーヤトリー マントラ、ナマカムなどのよく唱えられるヴェーダのガナパータハは、今までよく知っていたヴェーダが、全く新しいものに生まれ変わったように感じられます。今回は、ほんの数秒で唱えられる長さのシヴァ パンチャクシャリーマントラを、5つの方法で何度も繰り返し唱えました。

スタディーサークル
テーマは「内なる声」で、資料は「真の教育 サティヤ サイ エデュケア講話集」P36-38を使用しました。この部分では、良心(コンシェンス)、顕在意識(コンシャス)、意識(コンシャスネス)について、以下のように説明しています。

1.「意識」はすべてを取り巻いている神性で、この「意識」から「顕在意識」が肉体の中に入ります
2.人の肉体の中にあるアートマ原理が「良心」です
3.「顕在意識」は肉体と感覚に関連する意識です

 1から3の箇条書きで分かりやすかったのですが、さらに分かりやすいように意識を風船に例えた説明がありました。

子供が風船で遊びます。風船が割れて、風船の中にあった空気が外の空気と溶け込むまでは、風船は膨らんでどんどん大きくなります。空気が風船の中にある間は「良心」です。風船が割れて中の空気が外の空気と混ざると、「良心」は「意識」になります。

 「良心」は辞書では、「善悪・正邪を判断し、正しく行動しようとする心の働き」とあります。しかし、上の文章で使われている「良心」は、さらに精妙なもので、アートマと本来は一つであったものです。風船の中の空気と風船の外の空気が、良心とアートマに例えられると、イメージしやすかったです。

 日常生活で、私たちは選択に悩む場面によく出会います。そんなとき内なる声に耳を傾けます。そして内なる声が聞こえたと思ったとき、それが良心の声なのか、エゴの声なのかで迷うことがあるという意見が出ました。せっかく聞こえた気がしても、自信がもてないと苦しみはなくなりません。

現代の人々は、単に肉体だけを意識している状態です。肉体は風船や水の泡のようなものです。心は狂ったサルです。肉体や心に従ってはなりません。良心の指示に従いなさい。現代の人々は、アートマ原理よりも、肉体に執着しています。自信に欠けていることが、あらゆる欠点の主な原因です。人々は富や財産や権力を信頼しますが、真我を信じていません。
「真の教育 サティヤ サイ エデュケア講話集」P38

 真我、アートマの存在を信じることは大きな一歩です。アートマについて、頭では信じていても、いざという場面でその信念は揺らいでしまいます。しかし、誰の内にも必ずある良心は、アートマと一つであったものなのです。この世の中で起きるさまざまな苦難や試練に対する唯一の解決は、アートマへの信念であると思いました。

2016年01月10日ブログのカテゴリー:2016
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