2019年3月9日埼玉センター十七周年記念祭

SSIOJ副世話人の方をゲストに迎え、26名の参加者と共にいつもより大きな会場で記念祭を開催しました。テーマは、「生きる道」ダルマヴァーヒニーで、バジャンの後にワークショップを行いました。

司会者二名が会話形式でテンポよくかけあいをしながら進行しました。これは、ラジオサイでサイの学生が進行していたラジオサットサングという番組を参考にしたものでした。台本もこの番組をベースにして、ダルマヴァーヒニーの御言葉を追加していきました。活発なスタディーサークルを聞いているようなイメージです。

一つ目のワークは「人生におけるジレンマ」でした。バガヴァッドギーターのあらすじがスライドで紹介された後、アルジュナが「戦うべきか、戦わないべきか」のジレンマに陥り、クリシュナがアートマダルマについて教えを述べる場面を朗読劇で演じました。その後、参加者はワークシートに自分の人生のジレンマについて書きました。

二つ目のワークの資料は、バガヴァッドギーター12章です。この章ではクリシュナが、アートマダルマを実践するために必要な性質と、神に愛されている人とはどんな人かを繰り返し述べます。参加者はこの答えを予想してワークシートにたくさん書き、みんなで発表し合いました。答えは、以前にサイユースが作成したバガヴァッドギーター12章とそれについてのスワミの御言葉集から紹介しました。たくさんある中から少し紹介すると、「興奮や怒り、恐れや不安から解放されている人、敵と味方に対して同じ心で、名誉と不名誉に対しても同じ心で、非難と賞賛を同一視し、何にでも満足し、安定した心を持っている人、神への愛に満ちている人」などでした。

次はワークショップの一部としてヴェーダクラスを行いました。練習したのは、バガヴァッドギーターの12章20節です。サイセンターではフードマントラとして、バガヴァッドギーターの一節を唱えることが多いですが、他の節を唱えることはあまりありませんでした。ヴェーダテキストと同じ形式のテキストを使いながら練習しました。この節についてのスワミの詳しい解説文があったため、直訳だけでなく深い意味を感じながら練習することができました。この節のキーワードは、「ダルミャームルタム・不滅のダルマ」でした。

次は、人生の困難に対してどのように立ち向かえばよいのかをテーマにした朗読劇「郵便局長と息子」でした。この話はスワミの御講話から作られたもので、テーマは純粋な祈りでした。難しいアートマダルマを学んだ後に、最もシンプルで力強く、具体的な方法を学ぶことができました。

最後に、今まで学んだことのまとめのスタディーサークルを、「人生の困難・ジレンマとダルマ」について行いました。活発なスタディーサークルは、それぞれの発表の後に前の話につながる言葉が飛び交い、テーマについて多面的に学ぶことができます。順番に発表するのではなく、たくさんの方々の意見を聞くことができました。司会のかけ合いの中では、何度もキーワードの「アートマダルマ」が出てきました。一人で本を読むだけでは難しい内容も、いろいろなワーク、劇、マントラの練習を通じて最後にスタディーサークルで話し合ったことで、理解を深めることができました。資料は埼玉センターの会員ホームページやメールマガジンで共有したいと思います。埼玉センターのホームページから、どなたでも登録できますのでぜひご覧ください。

サティヤダルマを離れて追求されるアーチャーラダルマ(振る舞いに関するダルマ)と、アーチャーラダルマから離れてしまったサティヤダルマは、どちらも実を結ばずに終わります。その二つは解くことができないほど互いに絡み合っており、そのようなものとして扱うべきです。
「生きる道 ダルマヴァーヒニー P22」

その後、SSIOJ副会長のゲストスピーチをいただきました。1999年のインドブッダプールニマーで、スワミのパダナマスカールをいただける特別なダルシャンに参加した時のことです。あと数メールで自分の番がやってくるという場面で、ある思いが突然わいてきたそうです。それは、自分が担当していた、ビデオカメラマンの後ろに立って撮影のサポートをするというセヴァです。この時はそのセヴァをすることにはなっていなかったのですが、カメラマンの姿を見てサポートをしなければと思い、体が動いてしまったのだそうです。パダナマスカールの順番が来る直前で席を立ってしまったその人のことを、まわりの人は驚きとともに不思議に思いました。しかし、本人はそのセヴァが自分が行うべきダルマだと感じていたのです。結局、パダナマスカールのチャンスは逃してしまいました。しかし、後になってこの方は驚くべきことを聞きます。この方がダルシャンラインからカメラマンの所へ行ってしまった瞬間、スワミは立ち止まってその方を愛おしそうに優しくずっと見つめていたというのです。神だけがすべてを知っています。神だけが私たちのことを、すべて理解してくださっているのです。

ヴェーダクラブで練習したバガヴァッドギーター12章20節の訳です。

以上述べた、この不滅に至るダルマの道を尊び、唯一究極の目標として私を信頼し、一心に私と結びついている者たち、彼らは私にとってこの上なく愛おしい。

2019年03月09日|ブログのカテゴリー:2019