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グルプールニマー御講話「海の声」

「低いカーストの生まれのカナカという男がいました。カナカは信心深く、クリシュナ神を見たいという耐え難い切望の苦しみにあえいでいました。そのため、カナカは偉大な聖賢マドワーチャールヤが建立した名高いクリシュナ寺院のあるウディピに詣(もう)でることにしました。

生まれが低かったために、カナカは寺院の中に入れてもらえず、麗しいクリシュナ像を拝むことができませんでした。カナカは寺の門の前に立ってみましたが、クリシュナ像は寺院の前に翻る旗の支柱に隠れて見えませんでした。カナカは寺院の外壁を回って、壁の石と石の間から、ちらりとでもクリシュナ像を見ることのできる隙間(すきま)がないものかと探して歩きました。そうして隙間を見つけると、指で隙間のモルタルをかき出して小さな覗(のぞ)き穴を作りました。そこから懸命に中を覗いてみたものの、見えたのは像の背中だけでした。

それでも、カナカは喜びに圧倒されました。カナカはクリシュナの栄光を歌いながら、夢見心地で踊りました。するとその時、クリシュナ像が振り返り、麗しく威厳にあふれる全身をカナカに見せてくれました。切望が恩寵の報いをもたらしたのです。切望は全託へと導き、全託は最高の歓喜を与えてくれます。すべてを神の意志に委(ゆだ)ね、喜ばしいことであれ、痛みを伴うことであれ、どんなことが起こってもそれを受け入れなさい。」

 

御講話全文はこちらから
https://sathyasai.jp/discourses/discourses/d_19690729_1.html

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